ねずみは夜行性とはかぎらない?昼間に行動するねずみは注意が必要!
ねずみは夜行性といわれていますが、実は昼間にも活動することがあります。もし昼間にねずみが行動しているのを見かけたら、できるだけ早く駆除するようにしましょう。なぜなら昼間にねずみを見かけた場合は、すでに深刻な被害を受けている可能性があるからです。
こちらのコラムでは、ねずみが昼間に活動する理由をはじめ、駆除方法や予防対策について解説しています。また、ねずみに共通した生態や習性などにもふれています。ねずみ被害を受けているかもしれないというかたや駆除を検討されているかたは、ぜひご覧ください。
目次
ねずみは夜行性とはかぎらない
ねずみは、人が寝静まった夜に活動が活発になるため夜行性といわれていますが、昼間にも行動することがあります。ねずみが夜行性といわれるのは、あくまで安全を確保するためのもので、夜にならないと活動ができないというわけではないのです。ここでは、昼間にねずみが行動する理由やねずみの習性などについて解説します。
ねずみが昼間に行動するのは危険のサイン
ねずみは基本的に警戒心が強い動物で、本来は人前に姿をあらわすことはほとんどありません。その警戒心の強いねずみが、人に見つかるリスクを背負ってまで昼間に行動するのには理由があります。
それは、「ねずみが多くの餌を必要としているため」です。自分の餌だけが必要であれば、夜にこっそり侵入してまかなうことができるでしょう。しかし昼間に行動するということは、多くの餌が必要になるほどのねずみがいる可能性が高くなります。
もしくは、すでに巣を作っていて子育てをしているかもしれないのです。もし、昼間にねずみを発見するようなことがあったなら、危険のサインだと覚えておきましょう。
ねずみに共通した習性についても知っておこう
家の中でねずみを発見した場合は、できるだけ早く駆除することが重要になります。ねずみの種類の詳細についてはあらためて解説しますが、まずは共通したねずみの習性についても知っておきましょう。ねずみの習性を知っておけば、駆除のヒントにつながることもあるのです。ねずみに共通した習性には、おもに以下のようなことが挙げられます。
〇硬いものをかじる
ねずみの前歯は、人間の爪と同じように伸び続けるようになっているため、硬いものをかじって削る必要があります。ねずみによって柱や壁などがかじられているのは、このためなのです。
〇繁殖能力が高い
ねずみは繁殖能力が高いのも特徴で、種類によって異なるものの1年間に5回ほど、一度に5~10匹の子供を産みます。また産まれた子供も3ヶ月もすれば繁殖能力をもつため、1年で50匹以上に増殖することも珍しいことではないのです。
〇常に家具や壁の隅を移動する
ねずみは警戒心が強いため、空間を横切るような移動の仕方はほとんどしません。基本的には家具や壁沿いの床を移動して、安全だとわかると移動経路にして同じ場所を行き来するようになります。
〇異物に対して敏感に反応する
ねずみが移動経路として使っている通り道に変化などがあった場合は、敏感に反応して避けて通るようになります。場合によっては、より安全な道を探して移動経路を変えることもあるのです。ねずみの罠を仕掛けても、初めにかかりにくいのはこの習性によるものと考えてもよいでしょう。
〇寒さに弱い
家に侵入してくるねずみは、野ネズミのように冬眠することがありません。基本的にねずみは寒さに弱いことから、秋や冬の寒い時期になってくると温かい場所を求めて家の中へと侵入してくるのです。
〇環境順応が高い
ねずみは、環境に慣れやすい動物でもあります。たとえばねずみが嫌うニオイがあっても、生活しているうちにその環境にも慣れてしまうのです。
昼夜にかかわらず家の中でねずみを見かけた場合は、繁殖の高さなどからも早めに駆除するようにしましょう。もし、ねずみに侵入されているか確信がもてない場合は、一度業者に点検調査などをしてもらいましょう。プロの業者であれば、屋根裏や床下などに入って、ねずみがいるかどうか細かくチェックしてくれるはずです。
ねずみの駆除や防除をする3つの方法
家に侵入してきたねずみの駆除や防除をするには、おもに3つの方法があります。そしてどの駆除方法をおこなうときも、事前に「ラットサイン」を確認しておくことがおすすめです。ラットサインとは、ねずみが残す痕跡のことをいいます。たとえば、壁沿いの床にできた足跡や汚れ、柱や壁のかじられた跡などがそれに当たります。
ねずみは同じ移動経路を行き来することから、ラットサインのある場所に罠を仕掛ければ、駆除や防除に成功する確率が高くなるというわけです。また罠を仕掛けるときは、ねずみが活動しない時間帯に設置しておくようにしましょう。ここでは、それぞれ駆除方法のメリットやデメリットなどについて解説します。
1.超音波などの忌避剤で追い出す
忌避剤は、ねずみが嫌がる環境を作って家の外へ追い出すという方法です。忌避剤には、スプレー式や置き型のタイプがあります。ほかにも、燻煙剤やねずみが嫌がる超音波によって追い出すという方法もあります。比較的簡単な方法で直接ねずみと対峙することがないため、ねずみが苦手なかたにも適した方法といえます。
ただし忌避剤は、即効性がなく長期戦になる可能性もあり、ねずみが慣れてしまうと効果が薄くなるというデメリットがあることも知っておきましょう。また忌避剤は、ねずみを家から追い出せたかどうか確認しにくいという点もあります。
2.毒餌を使って駆除する
ねずみは、1日に自分の体重の3分の1ほどの餌を食べることから、毒餌を使った駆除方法も効果的とされています。ただし警戒心の強いねずみは、簡単に毒餌を食べないこともあるため、駆除に時間がかかるケースもあります。罠にかかりやすくするためには、毒餌と毒を含まない餌を交互に仕掛けるなどの工夫が必要になるでしょう。
また、毒餌の効果がどこで出るかわからないという点では注意も必要です。場合によっては、自分で死骸の処理をしなくてはいけません。さらに屋根裏などでねずみが息絶えた場合は、気づけないこともあります。ねずみの死骸を放置すれば、異臭や虫がわくなど二次被害のリスクもあるのです。
3.粘着シートや捕獲器で捕らえる
粘着シートや捕獲器などの罠を使ってねずみを捕まえる方法は、目で確認ができるという点においてはメリットがあります。ただし、粘着シートや捕獲器などは、ねずみを生きたまま捕らえることもあり、ねずみを自分で処理しなくてはいけないというデメリットもあります。
さらに処理の際に、ねずみに咬まれてしまうと感染症を引き起こすなどのリスクもあるのです。何よりねずみが苦手なかたにとっては、かなりハードルの高い駆除方法といえるでしょう。
また、自力でねずみの駆除をするには駆除グッズを購入する必要があり、失敗した場合は買い直しをしなくてはいけません。手間や時間がかかってしまうだけでなく、駆除できない間にも、ねずみは繁殖していくおそれもあるのです。もし、自力によるねずみ駆除を面倒に感じたり手に負えないと思ったりしたら、プロの業者に任せるようにしましょう。
ねずみ被害を予防するための2つの対策
ねずみの駆除と同じように大切なのが、被害を受けないように予防対策することです。ここでは、ねずみによる被害を回避するための予防対策について解説します。
食べ物や巣の材料になるようなものは置いておかない
ねずみ被害をさけるためには、住みにくい環境を作ることが大切です。たとえばテーブルに果物などねずみの餌になるようなものが置いてあれば、食害を受けるおそれがあります。そして餌があることがわかったねずみは、家の中に巣を作ろうとするのです。
またねずみは、レプトスピラ症の原因菌やサルモネラ菌など、さまざまな病原菌を拡散するおそれもあります。菌に汚染されたものを人が食べることで食中毒などさまざまな感染症を引き起こす危険があり、場合によっては重症化することもあるのです。
こうした被害を防ぐために、果物や穀物などは容器に入れて保存するか冷蔵庫で保管するのがおすすめです。ダンボールなどは簡単にかじられてしまうため、プラスチック容器などを選ぶようにしましょう。
ほかに、生ゴミをシンクなどに放置しないことも大切です。キッチンで出た生ゴミは、袋に入れたあとフタつきのゴミ箱で管理するとよいでしょう。とくに賃貸マンションなどにお住まいのかたは、ベランダなどにゴミ袋を放置しないように注意してください。
そして寒さに弱いねずみは、暖をとるために繊維質のものを食いちぎって巣の素材にしやすいことも知っておくべきです。衣類やティッシュなどは、とくにねずみに狙われやすくなります。大切な衣類は放置せず棚などに収納し、ティッシュなどもプラスチックの箱に入れるようにしましょう。
侵入経路をふさぐことも重要なポイント
駆除や防除が一時的にうまくいったとしても、侵入される経路があれば別のねずみによって被害が再発する可能性があります。ねずみ被害を完全になくすには、侵入経路を断つことが重要なのです。
ねずみの侵入経路は種類にもよりますが、壁のすき間や配管、エアコンホースの破損箇所などさまざまな場所が挙げられます。侵入経路を特定するには、さきほど解説したラットサインを参考にするとよいでしょう。ラットサインをたどっていけば、侵入経路だけでなく巣の場所の特定につながることもあるのです。
もし壁や排管などにひび割れ・破損などがあった場合は、パテですき間を埋めておきましょう。しかし、さらにねずみの侵入経路もひとつとはかぎらず、あらゆる場所から家の中へと侵入してくるものです。
素人ではひとつの侵入経路を特定するだけでも大変で、すべての侵入経路をふさぐのは非常に困難な作業になるはずです。このため、ねずみの侵入経路をふさぐには、知識や駆除経験の豊富な業者に依頼して予防対策してもらうことをおすすめします。
ねずみ駆除は種類によって対処法が異なる
日本国内で被害を与えるねずみは、おもに「クマネズミ」「ドブネズミ」「ハツカネズミ」の3種類がいます。それぞれ異なった特徴や特有の習性があることから、対処法にも違いがあるのです。ここでは、それぞれのねずみの特徴と対処法について解説します。
ねずみの特徴と対処法【1】クマネズミ
ねずみ被害のほとんどは、クマネズミといわれています。体長は20cm前後で、体に対してしっぽが長いのが特徴です。運動能力が非常に高く、電線を伝って走ることや壁をよじ登ることもあります。
天井裏や屋根裏など高い場所に巣を作りやすいため、高い場所に罠を仕掛けるのがおすすめです。またほかのねずみよりも学習能力や警戒心が強いため、行動パターンを観察することも必要になるでしょう。
さらにクマネズミには、進化したスーパーラットという種類も存在します。スーパーラットは市販の毒餌では効果がないという特徴があり、駆除はより困難なものになるはずです。しかし、素人では見た目だけで判別するのは難しいでしょう。
ねずみの特徴と対処法【2】ドブネズミ
ドブネズミは体長が25cm前後で、比較的大きめのねずみです。体に対して耳やしっぽが短いのも特徴です。電線を伝って走るほどの運動能力はありませんが、泳ぐことが得意で下水溝や川辺に近い場所に生息しています。家に侵入してきた場合は、おもに床下など低い場所に巣を作ります。
ドブネズミは床下や排水管など濡れた場所で生息していることが多いため、粘着シートによる捕獲方法は向いていません。またドブネズミは大型のねずみのため、遅効性の毒餌では毒が回らないこともあります。ドブネズミの駆除には、即効性の毒餌をおすすめします。またドブネズミはどう猛な性格で、人に咬みついてくることがあるので注意しましょう。
ねずみの特徴と対処法【3】ハツカネズミ
ハツカネズミは体長10cmほどの小型のねずみです。素早く動き、耳が大きくしっぽが短いのも特徴です。ほかの種類に比べて警戒心が弱く、好奇心も旺盛なので罠にかかりやすいとされています。
ただし、繁殖するスピードが早いため、侵入されているのがハツカネズミだった場合は、被害を拡大させないためにも迅速に対処しなくてはいけません。ハツカネズミは、生まれるまでの期間がわずか20日ほどしかかからず、これが名前の由来ともいわれているのです。
侵入されたねずみを自力で駆除するのは難しい
ねずみ被害をなくすためには、駆除と予防を同時におこなわなくてはいけません。ねずみの種類を特定できなければ、適した対処法ができないため駆除に失敗する可能性も高く、毒餌や罠をあれこれ試さなくてはいけないことになるでしょう。
とくに繁殖スピードの早いハツカネズミや警戒心が強く毒餌が効かないスーパーラットの場合は、時間が経つほど被害がどんどん拡大していきます。侵入経路にしても、ねずみの種類がわからなければ特定が難しいこともあります。ねずみは2~3cmのすき間さえあれば、どこでも侵入してくるものです。
天井裏や床下に知識のない素人が潜り込んで確認することは、ケガや事故の原因になるため避けたほうがよいでしょう。何より警戒心の強いねずみは人前に姿を見せることが少ないため、種類を見分けることすら困難なはずです。ねずみの種類が特定できないまま駆除の失敗を繰り返すことを考えると、プロの業者に依頼したほうが得策といえます。
弊社では、ねずみの駆除や防除をおこなうプロの業者をご紹介しています。駆除経験の豊富な業者も多く、ねずみの生態などを熟知しているため、種類を特定して効率よく駆除してくれるはずです。また巣の撤去や消毒作業などもしてくれるほか、効果的な予防対策もしてくれるでしょう。無料の点検調査なども実施しているので、まずはお気軽にご相談ください。
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