マンションでねずみが発生した場合の駆除費用負担は管理会社?住民?
マンションでねずみが発生した場合は、駆除費用の支払いについての知識を身につけておくことが必要です。なぜなら、ねずみが発生した原因によっては、住民が駆除費用を支払わなくてはいけないことがあるためです。また発生したねずみの被害は放置しておくと深刻な問題に発展し、命にかかわる事故やトラブルに巻き込まれるおそれもあるのです。
こちらのコラムでは、マンションにおけるねずみ駆除の費用負担などについて解説します。また、ねずみがもたらすさまざまなリスクについても解説していますので、マンション内でねずみ被害が疑われる場合は、ぜひご覧ください。
目次
駆除費用は管理会社と住民のどちらが負担するもの?
マンションにおけるねずみ駆除は、一軒家とは異なり大規模におこなう必要があります。このためマンション全体のねずみ駆除ともなれば、業者に依頼した場合に高額な費用が必要となるはずです。
基本的にねずみ駆除の前には、侵入経路となりやすいエアコンのホース部分や配管、外壁の破損などがチェックされます。そして調査結果を含めて、効果的に駆除できる施工方法が決められるのです。駆除費用は施工の方法や回数のほか、敷地面積によっても大きく異なります。
そこで気になるのが、駆除費用の負担は誰がするかということではないでしょうか。もしマンション内でねずみ被害が発生した場合は、まず建物の管理会社やオーナーに相談して対応してもらいましょう。ただし駆除費用の負担は、マンション管理者だけでなく、場合によっては住民自身が負担しなくてはいけないケースもあるのです。
管理会社が費用を負担する場合
管理会社が駆除費用を負担する場合は、管理者側に過失があったときです。たとえば、建物の劣化で外壁などが破損したまま放置されていたとします。そして、その破損した箇所が明らかにねずみの侵入経路となっている場合は、建物の管理者側が費用を負担することになるというわけです。
またマンションの場合、家賃に管理費が含まれていることがあります。管理者によっては建物の維持管理として、ねずみ駆除や対策に管理費が使われることがあるかもしれません。ただし、管理費の使い方は管理会社や建物のオーナーが決めるものになるため、害獣駆除の費用は対象外となっていることもあります。
住民自身で費用負担をする場合
ねずみ駆除が住民負担になるのは、「窓を開けたままにしていた」ということや「不衛生な環境にしていた」などの住民に過失があった場合です。また、管理費の不足やそもそも管理費がないマンションの場合は、住民に対して費用の徴収がおこなわれることもあります。
そして、マンションの場合は一部の住民だけで負担というケースはほとんどありません。契約書に取り決めがないかぎり、すべての住民が話し合いで納得することが必要になるでしょう。
たとえば、ねずみが発生しているのは低層階のみで、高層階に被害がない場合は意見をまとめあげるのが大変になることもあります。住民の家族に乳幼児がいたりペットを飼ったりしている場合には、殺鼠剤による健康被害への不安なども出てくるはずです。こうしたマンショントラブルでの費用負担をめぐっては、裁判に発展することも珍しくはありません。
トラブルを避けるためには、費用負担について詳細まで話し合って決めておくことが大切です。もし、費用の支払いでトラブルになるようなことがあった場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。また、マンション全体の駆除費用がいくらかかるのか知るためには、業者などに依頼をして一度見積りを出してもらうとよいでしょう。
マンションでのねずみ発生はさまざまなリスクがある
マンションは気密性が高く昼夜などの温度差も少ないため、寒さに弱いねずみにとっては住みやすい環境になります。そして住んでいるのが高層階だからといって安心することはできません。また、マンションでねずみが発生した場合は、特有のリスクを引き起こすこともあるのです。
マンション内を移動するリスク
クマネズミという種類は、運動能力が高く壁をよじ登ったり電線を歩いたりすることもできます。このためマンションが高層階であっても、ねずみ被害は発生する可能性があります。
またマンションなどの集合住宅は、ベランダや内壁が隣とつながっている構造になっていることがほとんどです。これによりほかの住戸でねずみが発生すれば、移動して被害を拡大していくおそれも十分にあります。逆をいえば、自分が住んでいる部屋でねずみが発生させてしまえば、建物全体に被害がおよぶこともあるのです。
深夜の騒音による精神的苦痛
ねずみは家主の生活リズムにあわせて、活動する時間を変えてきます。たとえば人が家にいる昼間などはおとなしくしていますが、夜になって住民が寝静まるころになると活動が活発になります。このため、壁の奥や天井裏などでバタバタと足音がしたり、ものをかじったりする音で眠れなくなってしまうというケースも数多くあるのです。
排せつ物による異臭や病原菌などの拡散
ねずみの種類によっては移動しながら排せつするため、あらゆる場所で糞尿による異臭が発生するおそれがあります。またねずみの排せつ物には、サルモネラ菌やレプトスピラ症の原因菌など、多くの病原菌が含まれています。
病原菌に感染してしまえば嘔吐や下痢だけでなく、場合によっては命の危険もあるのです。さらにねずみの体には、ダニやノミも多く寄生しています。ダニやノミが拡散されれば、大人だけでなく子どもやペットにも被害がおよぶ危険があるので注意しなくてはいけません。
食害による被害
雑食のねずみは、穀物や果物などあらゆるものを食害します。また、先にも解説したようにねずみは多くの菌を保有しています。このため、ねずみに汚染された食品を、あやまって食べてしまえば食中毒などを引き起こす危険もあるのです。
咬まれた場合は感染症の危険もある
家屋に侵入してくるねずみの中には、凶暴なドブネズミもいます。ほかのねずみのように臆病ではなく、人に咬みついてくることもあるので注意が必要です。ねずみに咬まれた場合は、咬鼠症(そこうしょう)といわれる感染症になり重症化するおそれもあります。
停電や火災の原因にもなる
ねずみによってかじられるのは、食べ物ばかりではありません。ねずみの歯は人間の爪と同じように常に伸び続けるため、常に硬い物をかじって歯を削らなくてはいけないのです。そして、ねずみが電源ケーブルなどをかじってしまえば漏電や停電を引き起こす可能性があり、最悪の場合は火災の原因になることもあるのです。
マンションでねずみ被害を受けないようにするには
マンションは共同住宅のため、住民それぞれの意識も大切になります。ここでは、マンションでねずみ被害を受けないようにするための対策について解説します。
自分でできる対策はしておこう
マンションの場合は一軒家とは違って自分で対応できる範囲に限界はあるものの、家の中に入って来られないように侵入防止の対策はしておくべきです。ねずみは2~3cmのすき間さえあれば侵入することができます。このため、換気扇・配管のすき間・通風口などにすき間がある場合は、パテなどで埋めたり金網を張ったりしてねずみの侵入を防ぎましょう。
また、生ゴミはベランダなどに放置せず、フタのついたゴミ箱を設けるなどして管理します。窓を開けたままにするのも極力避けるようにしましょう。場合によっては、粘着シートで捕獲することを検討してみてもよいかもしれません。
手に負えないと感じた場合は引っ越しも視野に入れるべき
自分で対策をしても、ほかの住戸でねずみが発生する可能性はどうしても否めない点があります。また管理者によっては対応が遅かったり、適切な処置をしてくれなかったりすることがあるかもしれません。もし、ねずみ被害が深刻なのにもかかわらず状況が改善されない場合は、リスクから考えても引っ越しを視野に入れるべきといえるでしょう。
マンション全体で協力しあうことも大切
ねずみ被害を発生させないためには、住民と管理者が協力しながらマンション全体でねずみが寄りつかないように対策をして、それを維持していくことが大切となります。たとえば、管理者が建物の修繕などをして、ねずみ対策をおこなっても、生ゴミが散乱していれば被害が再発してしまうおそれが高くなってしまいます。
もし共用のゴミ収集場所がある場合は、住民のひとりひとりがゴミを散乱させないように意識するべきです。また、ねずみが侵入できないゴミ置き場を管理者に用意してもらうという方法もあります。ほかにも被害状況を確認するため、すべての住戸にアンケートなどで情報の共有をするのもよいかもしれません。
さらに、定期的に業者に入ってもらって、ねずみ被害を受けていないか点検することも必要といえるでしょう。もし、業者にねずみ駆除の点検調査を依頼するようなことがあれば、ぜひ弊社をご利用ください。
弊社では、ねずみ駆除をおこなうプロの業者をご紹介しております。日本全国にある数多くの加盟店と提携しているため、迅速にお客様のもとへ駆けつけることが可能です。見積りや点検調査などをご希望の際は、無料の相談窓口からお気軽にご相談ください。
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